2020/10/31 16:53

【曲肱之楽】(きょくこうのたのしみ)

清貧の中にも、楽しみがある、という『論語』述而篇のなかの孔子の言葉です。


《原文》子曰。飯疏食飮水。曲肱而枕之。樂亦在其中矣。不義而富且貴。於我如浮雲。


《読み》子曰わく、疏食(そし)を飯(くら)い、水を飲み、肱を曲て之を枕とす。楽しみ亦(また)其中に在り。不義にして富み且、貴きは、我に於て浮雲のごとし。

《訳》孔子が言いました。粗末な食物を食べ、水を飲み、肱を枕にする。そうしたなかにも楽しみはあるものです。不義によって得た富や地位は私にすれば浮き雲のようなものです。」




コロナで外出出来なくなり、色々と考えた時期を表すようなこの言葉は今年、我々に相応しい言葉として頭に残りました。


日展入選の拙作はプリミティブな感覚を大事にしたく、「甲骨文字」を素材に四字の配字を工夫しました。福州から取り寄せた鈕付き印材に刻しました。是非手にしていただき、飾っていただけたら幸甚です。宜しくお願い致します。


額の裏面に朱墨でシリアルナンバーを入れてあります。